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馬耳Tong Poo

「メンデルの法則」の発見者。(1822~1884)

『栄光なき天才たち』(集英社・YJコミックス。原作・伊藤智義/画・森田信吾。)第2巻・第11話より。

 メンデルは8年間にわたるエンドウマメの実験の結果、今日〝メンデルの法則〟と呼ばれている遺伝学のもととなる大法則を発見したが、それは全く注目されなかった。論文が無名の雑誌に載っていたためとも、その数学的記述に生物学者が拒絶反応を起こしたためとも言われている。

1866年、メンデルはブルノ修道院の院長となる。巷ではダーウィンが「種の起源」を発表し一大センセーションを巻き起こすが、生物学会は依然メンデルの法則に気づく者なく論争は空しくエスカレートしていった。そしてその論争にメンデル自身が加わる事は決して無かったのである。

メンデルは当時のオーストリア帝国議会の宗教施設に対する課税政策で政府と激しく対立する。もはや彼には研究する時間的余裕は全くなかった。

修道院で、当初は単純な反発心だけで賛同した者たちの熱は急速に冷めてゆき、最後の抵抗者はついにメンデル一人だけとなり、彼は病に倒れ院内で孤立する。

メンデル「私は先代院長から信頼されてこの院をあずかった者として・・・断じて政府には従わない!!」

メンデルの眼前、窓ごしにかつて研究に没頭したエンドウマメ畑が拡がる。

メンデル「全ての動産証書類はこの金庫の中だ・・・」
(金庫の鍵を胸にしまって)「カ・・・カギが欲しければこの私から奪い取ってみなさい!さあ!!」

呆れて立ち去る政府側の官吏。「こっ・・・後悔されるなっ!!」

修道士「私は・・・弱い人間です・・・」
     「院長・・・どうしてあなたは御自分の正しさを、そこまで信じられるんですか?」

メンデル「いや、私は間違ってるはずだ!」
修道士「!?」

メンデル「全ての人間がなんらかの間違いをしでかしてるのに、私だけが例外のはずはないさ・・・」
    「だが、たとえ間違ってるはずだとしても・・・」
    「正しいと思えた時に、正しいと言ったり行動したりしないとしたら・・・だとしたら・・・」

     「人間には、何も無いんだ!」
(エンドウマメ畑をバックに微笑むメンデル。)

 彼は「私の研究成果が必ず認められる時代がやってくる」と確信して死んでいったと伝えられている。

メンデルの死後数年経って、この税法は撤回される。そして1900年には3人の科学者によってメンデルの法則が再発見され、それを機に遺伝子工学へと急速な発展を見せる20世紀の遺伝学は一気に開花するのである。

 ・・・伊藤智義氏のシナリオ形式の原作も読んでみたが、漫画の終わり方の方が格段にいい。やっぱり森田信吾さんってネーム力あるんだなぁ。

↓気が向いたらどぞ。

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by tokkey_0524zet | 2005-03-25 06:33 | 心に残る言葉 | Trackback | Comments(8)