今頃は芸能人?!

 ある芸能プロダクションのオーディションを受けて合格した事がある。それもトップで。

 今から2年ほど前、新聞の広告に出ていた募集要項を見て(CM・モデル・タレント募集、3歳~65歳まで。とあった。)履歴書を送り、一次審査(書類選考)に通って六本木にあるプロダクションへ面接に行った。面接料は2000円。

 そこは「英会話のNOVA」のNOVAおばさん---〝I am 農婆〟とか言ってた人---が所属している事務所らしく、彼女のCM映像(最近の物も含めて)がひっきりなしに流されていた。部屋の中は同じ受験者がイモ洗い状態。夏だったので、暑い事。



 二次審査はカメラの前に立たされ、簡単な台詞を言わされる。「綺麗な海~・・・。」自分でも凄く棒読みでこれは駄目だな~と思い、「結果は追って郵送で知らせる」と言われたが暗い気持ちで帰途に着く。

 ところが数日後「合格通知」が。合格順位は何と数百人受けた中で1位。そのプロダクションの女性マネージャーの「期待しています」の手書きメッセージ入り。

私はすっかり有頂天になってしまった。〝TVに出て有名になりたい〟というよりもギャラの良さに釣られて応募したので。「一本の仕事で最低でも5~7万は稼げる」のは夢の様な話で、今の苦しい生活から抜け出せる絶好のチャンスではないか。

 但し書類をよく読むと、その代わり契約の日にレッスン料として20万円持参する事が義務付けられていた。私の場合は特別に〝半額〟で20万だったそうだが、それでもそんなまとまった大金を払う能力など無い。第一、金があれば応募なんかしてない。

 (あるトーク番組の観覧のバイトに行った時、ゲストの羽賀研二が「芸能界に入って来るのはよっぽどの金持ちかよっぽどの貧乏人で、中流家庭の奴はいない」と言っていた。精神的に余裕があって道楽でやれるか、何がなんでも成り上がってやるみたいなハングリーさがないとそういう世界ではやっていけないって事かね。)

 「分割払いでは駄目でしょうか?」と尋ねると「それは法律で禁止されてるから出来ないの。」(どういう法律だ・・・w。)

 「契約の日までに何とか揃えて持って来て下さいね。」

 ・・・一時はサラ金で借金する事を真剣に考えた。お金を借りても仕事しながら元が取れるのなら20万は安い金額ではないか、と。

 実家の家族に電話で話すと最初は喜んで応援しようとしてくれていたが、知り合いに喋りまくっているうちに「私の娘も同じ様に合格したが、結局高いレッスン料を二度にわたって払わされただけでタレントとしてはロクに育てて貰えなかった」という方がいたので、家族も「ちょっとあんまり話がうますぎる・・・。」と疑い始めた。

 「それってちゃんとした芸能プロダクションなのかな?インターネットで名前を検索しても出てこなかったよ??」「よくある〝オーディション詐欺〟じゃない?」(by妹。)

 私も念の為調べてみたら(その頃はインターネットが出来なかったので、電話を駆使して)、一応厚生労働大臣の認可が下りているれっきとした「人材派遣業」なのは分かった。

 自分が合格するとは全く思っていなかったのでそこの女性マネージャーに理由を聞いてみると、「アナタは〝眼〟がとてもいい」んだそうで。が、「お金が払えない」と言うと彼女は急に不機嫌になり、

 「せっかくいいもの持ってるのに・・・やる気あるんですか~?!」 (金が払えないのとやる気があるか無いかは、話が別だ~~~。)

 「その年齢で20万くらい捻り出せないの?親に頼って生きてきたんじゃないんですかぁ~~~?」(親に頼って来なかったから貧乏なんだよっっ。ふんっ。)

 「じゃあ、いつお金の都合つけて持ってきて頂けるんですか?」

 別に絶対的な義務がある訳でも無いのに、どうしてそんな借金取り立てみたいな事を言われなければならんのか。

 友人に話したら彼氏がその手のオーディションを受けていて、私と同様合格しても「お金が無い」と断ったものの先方から「人手が足りないから、お金(=レッスン料)は払わなくてもいいから来てくれ」と言われた裏話を聞かせて貰った。友人も「それはちょっと、アブナイかも・・・本当に見どころがあるんなら、お金なんか取らないよ。」

 結局「前向きな気持ちはあるのだが、やはり一括では払えない」と手紙を出して断った。

 ところがしばらくしてまたそのプロダクションの女性社員から電話があり、「20万、分割でお支払いできる様にしました。お金の事が原因で仕事を始められないとお伺いしましたので。これはマネージャーの至上命令で、やはりアナタには来て頂きたいとの事でしたので。」

 ・・・あのな~、分割出来るんなら最初からそう言えよw。

 もうその頃には「やる気」が失せていたので、今度は手紙に「お気持ちは大変有難いのですが、以前分割の支払いをすると〝法律に抵触する〟との事でしたので、自分の様な人間の為に貴社に犯罪行為を犯させる訳には参りません。いつか私が20万耳を揃えてお支払い出来るほどの経済力を身に付けたら、また新たな気持ちでオーディションに挑戦させて頂きます。」と書いて丁重にお断りした。

 このプロダクションが本当にちゃんとした所だったのか、それとも怪しい所だったのか今となっては確かめようが無いが、ただ一つ言えるのはこの世知辛い御時世にそうそうオイシイ話なんて転がってはいないんだろーな、と。(深入りしなくて良かった、と思う一方でチョッピリ残念な気持ちも心の片隅にあったりしてw。)

  ↓気が向いたらどぞ。
  
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by tokkey_0524zet | 2005-03-06 01:06 | 体験談 | Trackback | Comments(4)

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Commented by capricciosam at 2005-03-06 07:40
詐欺に近い、黒に近いグレー、のような感じですね。チャンスはまたありますよ。スキンを変更されたんですね。
Commented by tokkey_0524zet at 2005-03-06 20:28
コメントありがとうございます。・・・な~に、いつかそのうち向こうから頭を下げて来る様にしてみせるさっぬああんちゃってw。
Commented by tsc-edotyuu at 2005-04-13 22:48
へ~え  こんな経験もされてるんですね。
Commented by tokkey_0524zet at 2005-04-14 00:13
ベタですw。