「明智光秀 ~神に愛されなかった男~」

 1/3(水)放送の「明智光秀~神に愛されなかった男~」 、録画したものをようやく観た。
 初の明智光秀主人公ドラマという事で期待していたが、凡作だったのでがっかり。(--〆)

 光秀(唐沢寿明)が秀吉(柳葉敏郎)に完全に食われてしまっていた。



 あの光秀には全くと言って良いほど魅力が感じられなかった。脚本にも問題があったと思うので、それを演じた唐沢寿明にはいささか気の毒な気がする。

 光秀を主人公に持って来て、「家族愛」「夫婦愛」がテーマの一つならこのエピソードは外せないだろうと思うのだがドラマでは全くノータッチであった。
・光秀とひろ子は美濃の名族の出で婚約が決まっていたが、ひろ子は疱瘡にかかり体中にあばたが残ってしまった。ひろ子の父は瓜二つの妹をひろ子のふりをさせて光秀のもとにやったが、光秀はそれを見破り「自分が妻と決めたのはひろ子だから」と丁重に妹を送り返しひろ子を妻として迎えたという。

・ある時家に客人を呼んで馳走をする事になったが金が無く、ひろ子は当時の〝女の命〟である自分の黒髪を売って金に替えて酒肴を用意し光秀の面目を保った。
 このエピソードを知った時には「こんな誠実な男なら、例え天下取れなくてもいい」と思ったものだ。そういう男だからこそひろ子も髪を売ってまで尽くす気になれたのだろう。

 やっぱり自分の中の「明智光秀」は「国盗り物語」の光秀。あの光秀はカッコ良かった。例え最後は滅ぼされると分かっていても。

 歌に詠まれた由緒ある松を守る為、戦闘中にわざわざ危険を冒して(兵を割く様秀吉に協力まで求めて)移し変えて信長の逆鱗に触れるなど生真面目なりにキャラが立っていた。しかもその松を眺めて悦に入って歌まで作ってるしw。

 その釈明の仕方にまた各々の性格が出ていて、秀吉は信長のいる方向に向かって平身低頭して謝りまくってお詫びの品々を送ったりするのだが、光秀は松の由来に関する講釈をたれてこれがまた信長に「可愛げの無い奴」と思われてしまうのだが。
 (あと三浦綾子氏の「細川ガラシャ夫人」における光秀も良いねぇ♡。私はこれで光秀に惚れた。)

 「メイキングオブ光秀」も見たが、光秀の妻・ひろ子役の長澤まさみにすら「光秀よりも秀吉の方が好き」と言われてしまっていたし。

 大体長澤まさみが光秀の流浪時代から支え続けた糟糠の妻役を演じる事自体無理があったと思う。若さ故か演技に厚みが無さ過ぎて。娘の細川ガラシャならまだ分かるのだが。

 何でもかんでも〝旬の女優〟を使えば良いというものではないだろう。光秀の従兄弟で養子・秀満の大泉洋は良い演技をしていて、それが救いと言えば救い。

 「神に愛されなかった」ばかりか「共演者にさえ愛されなかった」唐沢光秀であった。

   ↓気が向いたらどぞ。
  
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Commented by heitaroh at 2007-01-11 15:48
まさしく、仰るとおり・・・。

私は、最近のこういうのは頭が痛くなるので見ないようにしていますw

最近は、大河ドラマでも「妙にいい人が何もしないうちになぜか偉くなる」傾向があるように思います。
つまり、大河の「渡鬼」化というところでしょうか(笑)。
昔の大河は、こんなに、視聴者に媚びてませんでしたけどね。
Commented by tokkey_0524zet at 2007-01-11 21:35
「妙にいい人が何もしないうちになぜか偉くなる」・・・昨年の「功名が辻」の山内一豊なんてまさにその典型でしたねw。

今度の「風林火山」は結構良いんじゃないかと思ってるんですが第1回の視聴率は「功名が辻」を下回ったんだそうで。作りが〝視聴者に媚びていない〟故でしょうか。
Commented by redq at 2007-01-12 03:26 x
光秀が信長に対する気持ちとして、性格の違いというものははなからあったと思います。ただ、「亡き者に」という思いが芽生えたきっかけは「比叡山焼き討ち」ではないかと。では、光秀にとっての「仏」がどのような存在だったのかというエピソードこそ必要でしょう?それがここでいう「神」=「仏」だったはず。プロデューサーはどのツラ下げてこの企画を通したんでしょうね?甚だ疑問です。
Commented by tokkey_0524zet at 2007-01-12 05:56
>光秀にとっての『仏』がどのような存在だったのかというエピソード

 これに関しても秀吉が炎の中から仏像を救い出したシーンばかりが印象に残っていて「光秀がどう考えていたか、どんな気持ちだったか」がどうしても思い出せないんですよね~^^;。
 ホント作者の意図とか焦点の掴めないドラマでした。
Commented by ロボ太 at 2007-01-12 13:30 x
今回のレビューも鋭い切り口でよかったっすよ
ワタクシ、番組は見ておりませんが...
んで、三浦綾子氏がガラシャを描いていたとも知りませんでした...
Commented by tokkey_0524zet at 2007-01-13 05:27
三浦綾子氏は「氷点」の方が有名ですよね。
TVドラマ「氷点」も見ましたが、これは主演の石原さとみの古風な感じが昭和40年代という設定に合っていて良かったと思います。
Commented by へいたらう at 2007-01-13 23:17 x
>何でもかんでも〝旬の女優〟を使えば良いというものではないだろう。

仰るとおり!
でも、本当は昔の人は長澤まさみくらいの年齢で糟糠の妻でも、おかしくないんですよね。
今の人が見ると、もの凄い違和感がありますが・・・。

光秀の妻が不遇時代に髪を売ったというのは少し、後世の物語ではないでしょうか。
有名な御家人が盆栽を売って北条時頼が演じた僧に施したという話もありますし、その元となった中国の話では、奥さんが来客のために自殺して自らの肉を供したという話もありますから。
日本人的にはグロテスクでしょうが、中国人的には美徳とされるみたいです。
要は教育にみる価値観の相違でしょうが。
Commented by tokkey_0524zet at 2007-01-14 21:21
ひろ子は1530年頃の生まれと考えられていて、斉藤義龍に明智城を攻められて一族離散したのが弘治2年(1556年)なので、史料を信じるならば流浪時代が始まった時にはひろ子も妙齢の女性だったという事になります。
光秀が信長に仕えたのが永禄12年(1569年)頃で夫婦は既に〝初老〟。

確かに中国がオリジナルで日本に形を変えて伝わっている「英雄譚」「美談」の類は多いですね。「北条早雲と6人の同志達」「三国志桃園の誓い」とか。

でもそういう〝美談〟が形として残るという事は、やっぱり光秀夫妻(と明智一族)は庶民感情としては憎からず思われていたのではないでしょうか。

因みに1996年のNHK大河ドラマ「秀吉」では妻ではなく母(野際陽子)が髪を売って光秀を支えて天下を狙わせようとしておりました。かなりな〝ステージママ〟でしたねw。
by tokkey_0524zet | 2007-01-11 13:09 | TV番組(時代劇) | Trackback(3) | Comments(8)