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山田風太郎「おんな牢秘抄」。

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 「おんな牢秘抄」山田風太郎著・角川文庫刊。

 ヒロインは江戸町奉行大岡越前守忠相の娘・霞で、罪人「姫君お竜」となって小伝馬町の女牢に入り込み、女囚たちの身の上話を聞き出しては同心・巨摩主水介の呼び出しを受けて外に出、彼女らの冤罪を晴らしてゆくというパターンで話が進む。

 罪人たちの人種は曲芸一座の玉乗り芸人、旗本武士の妻、漆職人の娘に元吉原の花魁など様々。

続く・・・
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by tokkey_0524zet | 2016-12-05 10:37 | 読書 | Trackback | Comments(0)  

山田風太郎の明治小説(完結)~「明治バベルの塔 万朝報暗号戦」など~。

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「明治バベルの塔 万朝報暗号戦」(文春文庫)

「明治バベルの塔」・・・1892年(明治25年)11月1日に黒岩涙香によって創刊された新聞「万朝報(よろずちょうほう)」。
 ライバル紙「二六新報」に新アイデアの販売方法~定期購読者に福引券(一等から十二等まである)無料プレゼント~によって売り上げを追い上げられたため、涙香は対抗手段として“懸賞クイズ”を出した。

 月・水・金発行の新聞に載せ、3問の答えが連結していて続けて買わないと正しい答えが分からないという仕組み。
 賞金は500円(約一千万円)。難問過ぎて正解者が殆ど出なかったが、後で必ず解答を出したので読者には大評判となり万朝報は再び部数において二六新報を抜き返す。

 ある時大物政治家の畜妾問題を揶揄した内容のクイズを出したが(新聞の3ページ目に各界著名人の妾調査などを掲載するという女性週刊誌まがいの事もやっていて、これが「三面記事」の語源)、解答を巡って殺人事件が起こる。
 このクイズには二通りの正解が出てしまい、涙香が意図しなかったところの解答が皮肉なラストへと繋がってゆく。

 “新聞契約の拡材に洗剤やビール券をタダで進呈”のはしりはこの頃から始まってたんだニィ(1897年~明治30年~に創刊された「河北新報」は人気投票や福引、種々なイベント等に力を入れて読者を獲得している)。

 黒岩涙香は現在の新聞紙面構成の「型」を作った人で、

続く~♫
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by tokkey_0524zet | 2015-12-28 15:29 | 読書 | Trackback | Comments(0)  

山田風太郎の明治小説(4)~「ラスプーチンが来た」「明治十手架」~。

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「ラスプーチンが来た」(文春文庫)

 主人公・明石元二郎は明治・大正期の日本の陸軍軍人で、日露戦争でロシアの後方撹乱のためレーニンらによるロシア革命を支援し、後の台湾総督になった人物。

 その明石が若き日に乃木希典一家と関わった事から幾多の怪事件に遭遇し最後は「大津事件」を影で操るラスプーチンと対決する事となるのだが、とにかくこの明石元二郎という男の“怪男児”ぶりが痛快。
(「坂の上の雲」にも出て来たはずなのだが何故だか印象に残っていない(^^ゞ。)
 山田風太郎の小説で主人公キャラベスト10に入るんじゃなかろうか。身近にいたら嫌だけど。不潔度が半端無くて。

 終盤タイミング良く川上音二郎一座が登場して、明石に頼まれて明治天皇とお付きの神官に化けてロシアの軍艦に乗り込んで共にヒロインを救出しようとするくだりは笑ってしまったが、「ハッピーエンド」とは言えない結末に驚かされた。
 
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「明治十手架」(上)(下)(読売新聞社刊)

 「地の果ての獄」では脇役だった原胤昭が本作の主人公。

 元南町奉行所与力にしてプロテスタント牧師という異色の経歴の持ち主。
 日本で最初に自身が設立した女学校でクリスマスパーティーを開いてサンタクロースを登場させた人でもある。

继续的···
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by tokkey_0524zet | 2015-12-08 20:54 | 読書 | Trackback | Comments(0)  

山田風太郎の明治小説(3)~「明治断頭台」「エドの舞踏会」など~。

「明治断頭台」(文春文庫)

 読み始めて気付いたがこれは「人物伝」ではなく「明治物ミステリー」。
 作者が元々はミステリー作家であった事を知らなかったが、読んで納得。

 “風太郎本人は明治物の一作である『明治断頭台』を自身のミステリ作品の最高傑作と述べている”というのも頷ける。

 香月経四郎。CLIP STUDIO PAINT使用。
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 「明治断頭台」の主人公。

 江藤新平に付き従って佐賀の役で刑死した香月経五郎の兄(という設定)。

続きはこちらで・・・♪
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by tokkey_0524zet | 2015-11-23 20:11 | 読書 | Trackback | Comments(2)  

山田風太郎の明治小説(2)~「警視庁草紙」「黄色い下宿人」など~。

「警視庁草紙」(上)(下)(河出文庫)

 「明治新政府の川路利良大警視率いる警視庁vs旧幕府の元南町奉行、元同心、元岡っ引&スリの名人の知恵比べ」という構図で次々と事件が起こる。

 井上馨、黒田清隆、山県有朋といった有名どころの政治家に加えて藤田五郎(斎藤一)、永倉新八、今井信郎、三遊亭円朝、樋口なつ(一葉)、夏目金之助(漱石)、東条英教(英機の父)、唐人お吉、河竹黙阿弥、幸田成延(露伴)、森林太郎(鴎外)、佐川官兵衛、高橋お伝、和宮、清水の次郎長など多士多彩な面々が絡んでくる。

 「幻燈煉瓦街」の章で「尾去沢事件」を揶揄した内容の“のぞきからくり”(幻燈式紙芝居)の製作者としてからくり儀右衛門田中久重)が登場するが(前年に佐賀の役で刑死した江藤新平を敬愛していて、井上馨一派に一泡吹かせる為からくり師達に協力していた)、最終章「泣く子も黙る抜刀隊」でも再登場。

 主人公の元同心・千羽兵四郎と情人・お蝶が警視庁の巡査達から逃亡する為の手段として軽気球を提供してしまうくだりは御都合主義的だなぁとも思ったが、儀右衛門がドラえもん化していて笑ってしまったw。

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by tokkey_0524zet | 2015-11-01 06:46 | 読書 | Trackback | Comments(0)  

山田風太郎の明治小説(1)~「幕末妖人伝」など~。

 最近山田風太郎の明治小説にハマっている。

 山田風太郎に江藤新平を主人公にした短編があると知り、「この人は江藤をどう描いているのだろう」と興味を持ったのがきっかけ。

 (10代の頃いわゆる“忍法帖もの”を読んだが性的描写や殺し合いのシーンがエグ過ぎて受け付けなかった^_^;。)

 主にAmazonの1円中古本等で購入。
 あらかた読み尽くしてしまったので、読後の感想と共に面白かった作品、特に印象に残った作品を挙げてゆきたいと思う。

「幕末妖人伝」(小学館文庫・時代短編選集1)

 「江藤新平が主人公の短編」はこれに収められているが、タイトルを明記する事自体ネタバレになってしまうのでここでは書かない。

It continues...
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by tokkey_0524zet | 2015-10-27 10:39 | 読書 | Trackback | Comments(2)