売った恩は忘れろ。売られた恩は忘れるな。だけど恩着せがましい奴は死ね!!!
by tokkey_0524zet
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塩野七生著・「マキアヴェッリ語録」読了。
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マキャヴェッリ(Niccolò Machiavelli, 1469~1527)は、イタリア、ルネサンス期の政治思想家である。代表作に、『君主論』、『ティトゥス・リウィウスの最初の十巻についての論考』『戦略論』など。理想主義的な思想の強いルネサンス期に、政治を宗教、道徳から切りはなして現実主義的な政治理論を創始した。

マキャベリズム 【Machiavellism】

 1 :マキャベリが「君主論」の中で述べた政治思想。15~16世紀のイタリアを背景に、君主の現実主義的な統治を主張し、政治目的のためにはいかなる反道徳的な手段も許されると説いた。
 2 :目的のためには権勢ずくで手段を選ばないやり方。権謀術数主義。


 浅薄な倫理や道徳を排し、ひたすら現実の社会のみを直視した、中世イタリアの思想家・マキアヴェッリ。「マキアヴェッリズム」という言葉で知られる彼の思想の真髄を、塩野七生が一冊にまとめた箴言集。
(本書・カバー文より。)
 マキアヴェッリが(私としては「マキャベリ」の方が呼び易いんだがw)「君主論」「政略論」を著したのは16世紀の事であるが(彼が生前出版する事が出来たのは「戦略論」のみ)、その言葉は現代に鑑みても充分に通用する。いや通用するどころか、思わず唸ってしまう名言の数々。

本書の解説にもある通り、それはマキアヴェッリが如何なるイデオロギーにも囚われる事無く、「彼の思考様式は極めて客観的で、自分の偏見や好みを殆ど入れてない」。ただひたすらに現実をありのままに見て、分析しているからなんである。

 好きだなぁ、こういう人。

 幾つか印象に残った言葉をピックアップ。(あくまでも私の基準で。)





 ・人を率いていくほどの者ならば、常に考慮しておくべきことの一つは、人の恨みは悪行からだけではなく善行からも生まれるということである。

 心からの善意で為されたことが、しばしば結果としては悪を生み、それによって人の恨みを買うことが少なくないからである。
 このような場合の善行は、まったく、善意によってそれを為したものの、仇になってしか返ってこないものだ。              -「君主論」-
 ・結果さえよければ、手段は常に正当化されるのである。
                                                          
 ・祖国の存亡がかかっているような場合は、いかなる手段もその目的にとって有効ならば正当化される。

 この一事は、為政者にかぎらず、国民の一人一人にいたるまで、心しておかねばならないことである。

 事が祖国の存亡を賭けている場合、その手段が、正しいとか正しくないとか、寛容であるとか残酷であるとか、賞讃されるものか恥ずべきものかなどについて、いっさい考慮する必要はない。

 なににもまして優先さるべき目的は、祖国の安全と自由の維持だからである。                                -「政略論」-
                                                 
 ・不正義はあっても秩序ある国家と、正義はあっても無秩序な国家のどちらかを選べと言われたら、わたしは前者を選ぶであろう。 -「手紙」- 

 ・市民間に平等が存在しない国では、共和制は成立しえず、存在する国では、君主制は成立しえない。                         -「フィレンツェ共和国の今後について、メディチ家の質問に答えて」-                  
                                                           
 ・歴史家の中には、ローマ人の考え出した臨時独裁執政官(ディクタトール)の制度を、後の僭主出現の原因になったとして非難する人が多い。

 彼らによれば、この制度さえ存在しなければ、ユリウス・カエサルがいかに他の称号で称えられようと、あの権力を手中にすることは不可能であったというのである。

 しかし
このように考える人々は、事実を充分に検討しないで議論しているにすぎない。

 なぜなら、臨時独裁執政官の権力や地位が、後のローマを奴隷化したのではなかった。この官職の任期の延長が、奴隷化の真の原因となったのである。

 もしもローマに、臨時独裁執政官の官名がなかったら、なにか別の官名を考え出していたことだろう。なぜなら、欲望が名をつくり出すのであって、名が欲望を生むのではないからである。(後略) -「政略論」-
                                                           
 ・人は、大局の判断を迫られた場合は誤りを犯しやすいが、個々のこととなると、意外と正確な判断をくだすものである。 -「政略論」-                          
                                                  
 ・民衆(ポポロ)は、群れをなせば大胆な行為に出るが、個人となれば臆病である。 -「政略論」-                                                  
                            
 ・困難な時代には、真の力量(ヴィルトゥ)をそなえた人物が活躍するが、太平の世の中では、財の豊かな者や門閥にささえられた者が、わが世の春を謳歌することになる。(中略)

 優れた人物は、平時にはそれにふさわしい評価を与えられないのが普通なのである。

 だが、この現象は、衆に優れた力量をもつ人物に対し、二重の屈辱を与えることになる。

 第一は、力量に相応した活躍の場所を与えられないこと、であり、第二は、自分より劣った人々がのさばるのを、静観していなければならないという屈辱である。

 これは共同体にとってこのうえもないことであると同時に、共同体自体の衰退につながる損失である。  -「政略論」-                                       
                                                           
 ・次の二つのことは、絶対に軽視してはならない。

 第一は、
忍耐と寛容をもってすれば、人間の敵意といえども溶解できるなどと、思ってはならない。

 第二は、報酬や援助を与えれば、敵対関係すらも好転させうると、思ってはいけない。                           -「政略論」-

 ・謙譲の美徳をもってすれば相手の尊大さに勝てると信ずる者は、誤りを犯すはめにおちいる。               -「政略論」-

 ・民衆とは、キケロも言ったように、無知ではあるけれども真実を見抜く能力はもっているのだ。

 だから
もしも彼らの信頼を一身に集めている人物が、彼らに向かって真実を告げれば、意外と容易に説得されうるものなのである。 -「政略論」-                             
 ・人間とは、その本性からして、恩恵をほどこされた場合と同様に、恩恵をほどこす場合にも義理を感ずるものである。   -「君主論」-                                                                                    
  
 ・名誉というものは、成功した者だけが得るとはかぎらない。

 成功者が得るのは当たり前だが、失敗した者にだって名誉を得る道は開かれている。

 第一の方法は、失敗は他の原因によるのであって自分の責任ではないということを、実証できた場合だ。

 第二は、失敗の直後に、前の失敗を帳消しにするような、すばらしい成功をかちえることである。   -「政略論」-                                                                                                        

 ・中ぐらいの勝利で満足する者は、常に勝利者であり続けるであろう。  
 反対に、圧勝することしか考えない者は、しばしば、陥し穴にはまってしまうことになる。   -「フィレンツェ史」-
                         
 ・きみには、次のことしか言えない。

 ボッカッチョが『デカメロン』の中で言っているように、「やった後で後悔するほうが、やらないことで後悔するよりもずっとましだ」という一句だ。

 今日きみが享受している、恋することによって得る喜びは、明日になればもう受けられないものなのだよ。それを受けているきみは、わたしにすればイギリスの王よりもうらやましい。    -「手紙」-                                                   

                                                           
 ・天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。   -「手紙」-                                                                                           

 ・・・今回はちょっと長くなってしまったが、ここまで飽きずに読んで下さった方々に多謝。(どうしてもこれだけは書いておきたかったので。)   

   ↓気が向いたらどぞ。
  
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by tokkey_0524zet | 2005-06-15 13:20 | 読書 | Trackback(3) | Comments(10)
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Commented by mica at 2005-06-15 14:50 x
おひさしぶりです。
政治や歴史に、もう本当に疎い私はこの手の本は手に取らないので、興味深く記事を読ませていただきました。
君主論とか言われてしまうと、それだけで引いてしまいますが、こうやって語録を見てみると、確かに心に響きますねぇ。
Commented by tokkey_0524zet at 2005-06-18 21:23
おひさです。

500年の昔も今も、人間の本質的な部分は変わらないって事なんでしょーね。
Commented by f-as-hearts at 2005-06-24 10:26
お久しぶりです。ええっと、もしかして現在の政治にXXXXですかね?
困難な時代本当に力量のあるものはどこかにいて我々を救ってくれないか、そんな夢が実現するならいいと思いますね。今は、政治家の考え方が怖いです。
Commented by tokkey_0524zet at 2005-06-25 08:04
本当に力量のある人間が出現する事すら今の政治形態では難しくなっている感がありますね。出て来るのは派閥を背景にした凡庸な人物ばかり。(森○朗の様な○鹿がどうして内閣総理大臣になれたのか、今もって不思議・・・。)

少なくとも自分は「他者に救われる」より前に強くありたいと思っております。自分の出来る範囲内でしかないけれど。
Commented by f-as-hearts at 2005-06-26 13:11
もって廻った言い方をしてしまいましたが、その通りですね。私の場合、なにぶん占いなどをやるもので。人間、他力本願はほどほどにした方が。私としても楽だな。でも複雑、はは。
Commented by tokkey_0524zet at 2005-06-27 10:04
私も占いで見て貰うのは自分に自信が無かったり、迷ってたりする時が多いので需要はあると思いますよ。でもやっぱり最後の頼みは自分ですかね。占いはあくまでも「指針」「慰め」。それが主体になっちゃイカンかな、なんて。
Commented by tamamaimpact_21 at 2005-07-02 21:08
こんにちは、大学で彼の書いた本を読まされてものすごく大変だった覚えがあってそれ以来ダイキライ(笑)です!でも今も先行している分野でたまーにでてくるので悩ましい限りです。
Commented by tokkey_0524zet at 2005-07-02 21:14
そうですね~、自分が興味を持って読む分には楽しかったりするんですが、強制されてだと嫌々ながらになってしまうかも知れませんね。
(私も中世文学専攻でしたが「平家物語」の原本とかうんざりしてましたしw。)
Commented by Wasabi at 2005-09-18 22:58 x
トラックバックありがとうございます♪
うーーーーん。。。 大学のレポートの課題にだされて挫折した思い出が甦ります。。。。 降参(爆)
Commented by tokkey_0524zet at 2005-09-18 23:08
 〝お勉強〟だと思うとそれだけで拒絶反応が出てしまいますねw。
<< メンテナンス・・・? 嘔吐。 >>


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